これからメダカの屋外飼育を始めようと考えている方の中には、どんな容器や水槽を用意したら良いのか悩んでいる方も少なくないことでしょう。実はみなさんの身近にあるものですぐに代用することができます。その1つが“発泡スチロール”です。あまり知られていないですが、メダカ飼育専用の発泡スチロールまで市販されています。今回は、そんな発泡スチロールを用いたメダカ飼育についてご紹介したいと思います。
発泡スチロールの特徴と飼育のメリット
発泡スチロールでメダカ飼育を行っている方は、実は少数ではありません。ではなぜ、発泡スチロールでメダカの飼育ができるのでしょうか?それには発泡スチロールの持つ特別な性能が挙げられます。発泡スチロールには大量の空気が含まれており、その割合はなんと約98%だそうです。
ほとんどが空気で構成されているんですね。
この空気により、発泡スチロールは優れた断熱性を有しています。
したがって、発泡スチロールは内部の温度を保ちやすく、外部の温度変化の影響を受けにくいのです。
この発泡スチロールが持つ断熱性はメダカ飼育でも大きなメリットとなります。
メダカにとって水温の変化は厄介な敵であり、水温が急激に上昇したり低下してしまうと最悪命に関わります。
このような断熱性を有した発泡スチロール内であれば、夏は水温の上昇を、冬は水温の低下をそれぞれ最小限にすることが可能です。
その他のメリット
また、発泡スチロールで飼育することのメリットは他にもあります。
緩衝性が優れている
発泡スチロールはご存知の通り、かなり丈夫であり、ちょっとした衝撃をものともせず、中に水や石などを入れても問題のない容器であると言えます。
とても軽い
発泡スチロールのほとんどが空気で構成されているため、素材が軽いのもメリットです。持ち運びに便利です。
安価である(あるいは無料で手に入る)
また、メダカ飼育に用いる容器は比較的高価なものが多いですが、発泡スチロールはこれらに比べると圧倒的に安価であり、場合によっては何かを梱包していたもので代用することも可能です。
発泡スチロール飼育のデメリット
ここまでお話ししたように、多くのメリットがある発泡スチロールでのメダカ飼育ですが、当然デメリットも考えられます。
例えば、水槽などと比べるとどうしても耐久性に劣ります。設置した場所にもよりますが、通常は雨風にさらされることで数年以内にボロボロになってしまいます。
しかし、発泡スチロールが安価で手に入ることを考えると、傷んできた時点で交換できますね。また、発泡スチロールの断熱性にも注意が必要です。
水温を一定に保つ効果が裏目に働いてしまうケースです。
夏の日中に太陽光をたっぷり浴びたことで上昇した水温が、夜になっても下がらないという可能性があるため、水温の定期的な確認は必要です。
メダカ飼育専用の発泡スチロールとは?
最後に、市販されているメダカ飼育専用の発泡スチロールをご紹介しておきます。
インターネットで検索してみると分かりますが、これらの特徴は見た目が“黒かグレー”となっています。
通常の白い発泡スチロールだと、日光が内部で反射することで植物プランクトンなどが必要以上に増えやすい環境となっています。
そのため、水が緑色に変色しやすいのです。
すなわち、メダカ飼育専用の黒い発泡スチロールはこの水の変色を抑える効果が期待され人気となっています。
まとめ
このように発泡スチロールは身近に存在する容器であり、多くのメリットがあるためメダカ飼育にオススメです。
ただ、優れた保温効果から、水温の定期的なチェックは必須と言えます。
また、黒かグレーでできたメダカ飼育専用の発泡スチロールも市販されているため、気になった方はぜひ調べてみてください!