こんにちは、今回は「困ったじいさん」というアニメを観たのでレビューします。
この『困ったじいさん』というタイトルだけを見ると、昔話に出てくる人の言うことを聞かないようなおじいさんの話だと思ってしまいます。しかし、実際に観てみると予想とは正反対のおじいさんとおばあさんの愛に満ちたお話で、毎回優しい気持ちになりながら視聴していました。
このアニメに出てくる老夫婦はみんなが思い描く理想像だと思います。おじいさんはというと、顔にはシミがあり、頭がハゲている普通の老人です。ですが、その反対におばあさんの髪は黒々としていて若い雰囲気なので、二人の年齢は離れているように感じました。
おばあさんは、おじいさんのボケたような言葉に毎回参っていますが、しかしそれはよく聞くと、おばあさんへの愛の詰まった言葉たちです。おばあさんの心も、おじいさんの愛の言葉を受け取るたびにときめきます。
実際に結婚後、何十年も過ぎてしまえばドキドキやワクワクといった感情は減りますが、このアニメに出てくるおじいさんとおばあさんの場合は違います。その一番の理由は、おじいさんが絶え間なくおばあさんに愛を伝えているからに他なりません。このアニメの二人を観ることで、充実した自身の老後を思い描けるようになりました。
このアニメを観て、「愛」がいかに大切なのかを改めて知りました。そしてこのアニメに出てくる老夫婦のような、愛がいっぱいのお年寄りが今以上に増えればいいなと思います。そうなれば、老害と呼ばれることもなくなって、世間のギクシャクとした人間関係も薄れるのではないかと思ってしまいます。この先、寿命が長くなるほど、どうやって生きていくのかがカギとなってきます。そして日本の男性は特に愛情の伝え方が下手だと言われています。
「愛を直接伝えなくてもわかってもらえる」と世の男性たちは思いがちですが、女性は「直接伝えてもらわないとわからない」ものです。このアニメの困ったじいさんは決め台詞を言う時のみ、とてもカッコよくなります。
このおじいさんを見習って、日本の男性も愛を日常的にささやけば今以上に恋人を大切にできたり、モテることができるでしょう。作品内のおじいさんは、いつもは他と変わらない平凡なおじいさんですので、カッコいいモードとのギャップが面白いポイントではないかと思います。
せっかく結婚をして一緒に暮らしているのに、喧嘩ばかりだとかほぼ会話がない関係というのはあまりにも寂しいものです。このアニメの老夫婦を見習って、良い関係を築いていきたいと考えさせられました。
このアニメのおじいさんは、おばあさんの気を引くために危なっかしい行動をしてしまいます。そんなことをしてしまうほどおばあさんのことが好きなのは、純粋に良いなと思いました。高齢者を主人公にしたアニメは珍しいですが、よく考えてみると見た目が老けただけで、中身は若者と全然変わらないのだと感じました。そして、年を取るのも悪いことばかりではないと思いました。
このアニメは性別関係なく老若男女に観てほしい、ほんわかする作品だと感じました。高齢者の方は共感して改めて考え、若い人たちも高齢者へ抱いていた気持ちがプラスな方へと変わるかもしれません。
このアニメはほぼ老夫婦二人の会話で成り立っています。おじいさんの決め台詞で、おばあさんが胸キュンして締めくくられます。どんな言葉がおじいさんの口から飛び出てくるのか、毎回ワクワクしていました。1回分が短いので、忙しい人もサクッと観ることができます。残念なことにテレビでの放送は終了してしまいましたので、続編ができるのをゆっくり待とうかなと思います。
最近のアニメはというと、若い人向けのバトルものや異世界ものが多い気がします。しかしこの「困ったじいさん」というアニメはほのぼのとした、よくある老夫婦の日々が取り上げられていて逆に新鮮さを感じ、そここそが最大の魅力なのだと感じました。