最近は、コロナ禍の影響で自宅で過ごす時間が増えていると思います。感染予防のために人混みを避け、外出を控えることは重要ですが、実はそんな生活が、生活習慣病のきっかけ、もしくは悪化の原因になってしまうこともあります。そこで今回は、外出自粛が「生活習慣病」にどう関係してくるかについて、詳しくお話しします。
生活習慣病にはどんなものがある？
名前のとおり「生活習慣が乱れた結果、発症する病気」のことを生活習慣病と言います。
糖尿病、高血圧症などが有名ですが、他にもたくさん種類があります。
たとえば【糖尿病】はカロリーの高い食べ物ばかり食べていたり運動不足だったり、ストレスが原因でかかりやすくなるとされています。コロナ禍で外出自粛が推奨されている今、糖尿病が悪化しやすい状況と言えるでしょう。
続いて【高脂血症】も生活習慣病の一つです。こちらもコレステロールが高い食べ物や中性脂肪が多い食べ物をよく食べることで、血液の中の脂質が増え、それが原因で起きるとされています。
【高血圧症】も有名ですね。血圧が高まってしまう病気で、遺伝要素や肥満やホルモン異常などで起きると言われています。ただ、高血圧だけでは具体的に症状を感じることは少ないでしょう。ただ、そのままにしておくと、心筋梗塞や脳卒中といった重大な病気を引き起こしてしまいます。
そして、最近注目されているのが【メタボリックシンドローム】、肥満症とも言われています。色々な基準があるのですが、おおよそ脂肪が多い体形、かつ体重が標準よりも重い状態がそう呼ばれます。メタボリックシンドロームもそれ自体は自覚的な病気とは言えないのですが、色々な生活習慣病の引き金になる可能性を持っています。
そして「三大生活習慣病」と呼ばれる病気があります。【がん】【脳卒中】【心筋梗塞】です。
こうして並べてみると、私たちの恐れている病気の多くは生活習慣病と言えます。ということは、生活習慣を改善することで、発症を防げるということでもありますね。
ところが、多くの病気は自覚症状がないうちに進行します。気がついたら病気になっていた、という人が多いのです。そのため、自覚症状がないうちから、健康に良くないとされている生活習慣を見直すことがとても大事になります。
健康なまま長生きするためにも、今できることから少しずつ始めていきましょう。
生活習慣病にならないためには？
色々な生活習慣病があるということは、色々な原因が考えられます。
けれど、病気にならないためにやるべきことの多くは共通しています。
理想的な生活習慣
- 禁煙する
- 酒を控える
- 食べ過ぎない
- 身体を動かす
- 休息をしっかり取る
- 趣味や生きがいを持つ
どうでしょうか？ 予想と違う、というものはないと思います。暴飲暴食せず、運動し、ストレスを溜めずに日々楽しく過ごすことで、生活習慣病は予防できます。
昔は生活習慣病はなかった？
ところで、「生活習慣病」は昔は聞かない言葉でしたよね？
実は、近年生活習慣病と呼ばれる病気が急激に増えたのには色々な理由があります。
まず、生活習慣病になる理由は人によりますが、おおよそ「遺伝が原因」と「環境が原因」の二つに分けることができます。そして、いま日本人に生活習慣病が増えてきているのは、環境が原因であると考えられています。
運動不足、栄養バランスの偏り、高カロリー摂取、欧米化した食事、喫煙、そしてストレス社会が、より生活習慣病になる人を増やしているのです。
身内にがんや高血圧などになった人がいるなど遺伝的要因を持っている人でも、良い生活習慣を意識すれば、ある程度生活習慣病は予防できると言われています。
まとめ
コロナ禍の中で、病院に行くのを躊躇う気持ちもあると思います。ただ、その間に無自覚に病気が進行してしまうかもしれません。
外出自粛は運動不足につながりますし、人と会う機会が減ってストレスが溜まることもあるでしょう。食べることが唯一の楽しみになって、高カロリーなものばかり食べてしまうこともあると思います。けれども、それらは生活習慣病の原因となりえます。
特にコロナウイルスは既往症があると悪化しやすいと言われています。 肺の病気がある、糖尿病にかかっている、心臓病である、肥満である、がん治療中であるなど、重症化しやすい人がいるということが知られてきています。
こうなってくると、生活習慣病にならないことは、将来のためだけではなく「今の健康のため」とも言えます。
生活習慣は長年かけて築いてきたものですから、簡単に直すのは難しいと思います。けれど、早めに生活習慣病の危険因子、原因を知って取り除いていけば、健康な身体で長く人生を楽しめるはずです。まずは、今の自分の生活を振り返るところから始めてみましょう。
