引き寄せの法則における大きな誤解

強く念じれば叶うといった類のものではない

引き寄せの法則におけるもっとも大きな誤解として挙げられるのが「強く念じれば叶う」といった部分です。
実際に「引き寄せの法則＝強く念じれば自分の思う通りの現実を引き寄せることができる」と考えている方は少なくありません。
ただ、それは大きな誤解です。
もちろん、中には引き寄せの法則で自分の思うような現実を手に入れたという方もいるかもしれませんが、それはその人がそれなりの努力を重ねてきたのか、もしくは本当に運がよかっただけです。

もし引き寄せの法則が強く念じれば願いが叶うといった類の単純な法則であれば、今頃はほとんどの方が引き寄せの法則で自分の望む現実を手に入れていることでしょう。
この大きな誤解で厄介なところは、実際に強く念じることによって自分の希望する方向に動いてしまうことがあるという部分です。というのも、その人の考えや思いというのは無意識のうちにその人の行動を変えてしまうのです。

「なんか今日は躓きそうだな」と思ったときには実際に道端で躓いてしまうものですし、「今日は好きな人に会えそう」と思ったときには実際に好きな人とバッタリ出くわすものです。
これは厳密には引き寄せというよりも、自分の考えや思いで自分自身の行動を無意識のうちに変えているだけです。
しかしながら、こういった経験をするからこそ「引き寄せの法則は自分の考えや思いを現実のものにしてくれるものなんだ！」という誤解が余計に広まってしまうのです。
本当の意味での引き寄せの法則というのは、このように単純なものではありませんし、もっと奥深いものです。

その人の波動に合った出来事を経験していく

引き寄せの法則が強く念じれば願いが叶うといった類のものではないことはおわかりいただけたかと思います。
では、引き寄せの法則では具体的にどのようなことが起こっているのでしょうか？
引き寄せの法則では基本的にその人の波動に合った出来事を経験していくことになります。

例えば、自分の心身がとてもネガティブな状態になっていたとします。
こういった波動が低くなっているときというのは、悪いことが続きます。
自分の波動が低いからこそ、その低い波動に見合う出来事を引き寄せているということです。
逆に、調子がよくて波動が高まっているときというのはその高い波動に見合うような良い出来事が続くようになります。
このように、引き寄せの法則では波動というものがポイントになってくるのです。
どれだけ強く念じていたとしても、そのときの自分の波動に合う出来事しか引き寄せることはできません。
だからこそ、「大金持ちになりたい」「有名人と結婚したい」といった願いはどれだけ強く念じていたとしても叶うことはないのです。
しかも、その波動というのもいろいろな周波数が集まって出来上がっています。
本当に叶えたい願望があるなら、その願望を叶えられるだけの波長でないといけないのです。

宇宙の基本原理でもある引き寄せの法則

引き寄せの法則に対して、考え方のひとつであるという認識を持っている方は少なくありません。
確かにそうとも言えるのですが、引き寄せの法則というのは基本的にすべての人に平等に働いている法則です。
重力と同じようなものと考えていいでしょう。

引き寄せの法則を取り入れる、取り入れないという次元ではなく、最初から当たり前にあるもので、働いているのが当然ともいえる代物なのです。
引き寄せの法則は宇宙の基本原理であり、引き寄せの法則を知っていようが知っていまいが、引き寄せの法則に肯定的であろうが否定的であろうが、基本的には常に働いているものなのです。

もちろん、引き寄せの法則を正しく理解することによって人生をより豊かにしていくことは十分に可能です。
ただ、引き寄せの法則に対して間違った認識のままだと「全然願いが叶わない！」とネガティブな感情を抱いてしまうのです。
そうなってくると、負の連鎖が始まります。
そうならないためにも、引き寄せの法則を正しく理解していくことが大切なのです。